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【医師解説】注射がいらない!
新しいアナフィラキシー治療薬
ネフィー点鼻液とは?

ネフィー®点鼻液(エピネフリン鼻腔内投与)2026年2月 新発売
アナフィラキシー治療の新選択肢 ― 注射針を使わないエピネフリン製剤
ネフィー®点鼻液とは

ネフィー®点鼻液は、アナフィラキシー症状に対する治療補助を目的とした鼻腔内エピネフリン製剤です。2026年2月12日に日本で発売された新薬で、従来の自己注射型エピペン®に代わる「針を使わない」選択肢として注目されています。

主成分はエピペン®と同じエピネフリン(アドレナリン)であり、鼻の粘膜から速やかに吸収されることで全身に作用します。

✅ 注射針が不要(注射が苦手な方・お子さんにも使いやすい)

✅ 片手でボタンを押すだけの簡単操作

✅ 15kg以上から処方可能

✅ 携帯用ポーチ付属で持ち運びしやすい

ネフィー点鼻液の概要イラスト

エピペン®との比較

ネフィー®とエピペン®はどちらもエピネフリンを主成分とするアナフィラキシー治療薬ですが、投与経路と使いやすさに違いがあります。

ネフィー®点鼻液 エピペン®注射液
投与方法 鼻腔内点鼻 太ももへの自己注射
針の使用 ❌ 不要 ✅ あり(自己注射)
主成分 エピネフリン エピネフリン
適応体重 15kg以上 15kg以上
操作 片手・ボタン1つ 安全キャップ解除+押し当て
携帯性 専用ポーチ付属 専用ケースで携帯

*臨床試験において、鼻腔内投与によるエピネフリンの血中濃度上昇は筋肉内注射と同等であることが示されています。承認審査データ参照

*ネフィー®はエピペン®の代替薬ではなく、治療補助薬として位置付けられています。重篤なアナフィラキシーでは救急受診が必要です。

ネフィー点鼻液 携帯用ポーチ

付属の携帯用ポーチ。バッグや学校のロッカーに入れて持ち歩けます。


体重別の用量・適応

ネフィー®点鼻液は体重によって規格が異なります。処方時に医師が確認し、適切な規格を処方します。

体重 15kg以上 30kg未満
1mg

小児を中心に対応する規格

体重 30kg以上
2mg

成人・体重の多い小児に対応

⚠️ 体重15kg未満のお子さんには処方できません。

⚠️ 試し打ちは禁止です。必ず症状が出たときのみ使用してください(薬剤の無駄、および薬剤が失われます)。


鼻がつまっている場合も使えますか?

軽度〜中等度の鼻づまりであれば、有効なエピネフリン濃度に達することが試験で確認されています。薬事承認データより

アナフィラキシーは鼻炎・花粉症を合併している方にも起こりうるため、「鼻が詰まっているから使えない」という心配は基本的に不要です。ただし、高度の鼻閉(完全閉塞状態)では吸収が低下する可能性がありますので、症状が改善しない場合はすぐに救急要請を行ってください。

✅ 軽度〜中等度の鼻閉:使用可能(有効血中濃度に到達)

⚠️ 使用後10分以上経過しても改善しない場合:2回目の投与と同時に119番通報


ネフィー®の使い方

ボタン1つで投与できるシンプルな設計です。慌てた状況でも確実に使えるよう、事前に手順を確認しておきましょう。

1
箱(ポーチ)から取り出す

落ち着いて取り出し、デバイスを確認します。

2
片手でしっかり握る

親指がボタン側になるように持ちます。

3
ノズルを鼻の穴にまっすぐ挿入する

深く入れる必要はありません。鼻の穴に軽く当てる程度で大丈夫です。

4
ボタンを力強く押す

カチッと音がして薬剤が噴霧されます。鼻をすする必要はありません。

5
救急要請・経過観察

使用後は必ず119番に連絡し、医療機関を受診してください。10分以上経っても改善しない場合は同じ鼻の穴に2回目を投与できます。

ネフィー点鼻液 使い方イラスト

使い方のイラスト。鼻にまっすぐ挿入し、ボタンを押すだけです。

2回目の投与について:1回目の使用から10分以上経過しても症状が改善しない場合、同じ鼻側に2回目を投与できます。左右どちらか同じ側への使用が推奨されています。

使用後・期限切れの廃棄:医療廃棄物のため家庭ゴミでは捨てられません。当院で無料で引き取ります。

ネフィー®処方の流れ

ネフィー®は医師の処方が必要な医療用医薬品です。すぐに薬局で手に入る薬ではないため、初回は以下の流れで処方します。

1
初診・問診・説明

アナフィラキシーの既往歴・アレルゲン・体重などを確認します。ガイドブックを用いた使用方法の説明も行います。
担当:副院長(塩崎正嗣)。水曜日は担当外のため、月・火・木・金・土でご来院ください。

2
同意書の作成・処方箋の発行

内容をご理解いただいたうえで同意書に署名いただき、処方箋を発行します。

3
薬局で取り寄せ・受け取り

ネフィー®は在庫を持っていない薬局が多いため、処方箋を持参のうえ薬局に発注を依頼し、後日受け取りとなります。

4
「大切なお知らせサービス」への登録

製造元の提供するリコール・安全情報通知サービスへの登録をお勧めしています。処方時に詳しくご案内します。


ご使用にあたっての重要事項
⚠️ 必ずお読みください
  • 処方は副院長(塩崎正嗣)のみが担当しています。水曜日は副院長が不在のため、月・火・木・金・土曜日にご来院ください。
  • ネフィー®はアナフィラキシーの治療補助薬です。使用後は必ず救急受診してください。自己判断で経過観察のみは危険です。
  • 試し打ちは絶対に禁止です。症状が出たときのみ使用してください。
  • 有効期限が切れた製品や使用済みのデバイスは医療廃棄物のため、家庭ゴミとして捨てることができません。当院にて無料で引き取ります。
  • 薬局に在庫がないことが多いため、処方箋発行後すぐには受け取れない場合があります。余裕をもってご来院ください。

アナフィラキシーについて:食物アレルギー・ハチ刺され・薬剤アレルギーなどで過去にアナフィラキシーを経験した方、または主治医からエピネフリン製剤の携帯を勧められている方は、ぜひご相談ください。


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塩崎正嗣 副院長

監修

塩崎 正嗣(しおざき まさつぐ)

しおざき内科 副院長 / 総合内科・糖尿病肥満専門医

総合内科専門医 糖尿病・肥満症専門医 アレルギー科 感染症診療

東京慈恵会医科大学医学部卒業・同大学院博士課程修了。同大学附属病院にて糖尿病・内分泌・代謝内科、感染制御部、総合診療科に従事。大手航空会社常勤産業医を経て現職。アレルギー疾患・感染症診療に幅広く携わる。

「アナフィラキシーはいつ・どこで起こるかわかりません。エピネフリン製剤を処方されている方には、常に携帯していただくことをお勧めしています。ネフィー®は針が不要で使いやすく、特にお子さんや注射が苦手な方に有用な選択肢です。」

*ネフィー®に関するご質問はLINEまたはお電話でお気軽にどうぞ。初回は来院での診察が必要です。

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