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【医師解説】つらい花粉症の救世主?
ゾレア注射とは

2026.2.25

ゾレア®という注射薬をご存じでしょうか。
最近ではテレビ等で聞いた方も増えましたが、重症のアレルギー性鼻炎と気管支喘息に適応のある治療薬で、アレルギー反応の根底にあるIgEの抑制を行い、症状を改善させることができる画期的な薬剤です。
2020年から12歳以上の重症アレルギー性鼻炎の方に適応がとれていますが、毎年症状が辛く、薬を飲んでも症状に苦しんでいる方に朗報となる可能性があります。
以下、詳細を解説します。

ゾレア®(オマリズマブ

【重症花粉症もよくなる?ゾレア注射とは】

ゾレア®(
オマリズマブ)は重症のアレルギー性鼻炎に効果がある新しい治療薬で、
ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体といわれる種類の薬剤です。
アレルギー反応を引き起こすIgEに作用し、アレルギー反応の元を抑えます。

非常に効果が強い薬で保険適応もありますが、使用には条件があります。
以下に解説をしております。

当院では主に副院長が中心で治療していますので、水曜日以外の日に来院の上、ご相談ください。公式LINEアカウントから相談頂くこともできます。

〇ゾレア注射が効く仕組み

花粉はB細胞を介してIgEを産生し、このIgEがマスト細胞(肥満細胞)と結合することでヒスタミンが放出されアレルギー症状が生じます。ゾレアはIgEと結合することでマスト細胞との結合を阻害し、結果としてアレルギー反応が起きることを防ぐことができます。


〇ゾレア注射の適応
重症の季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)、気管支ぜんそく、慢性蕁麻疹が適応となります。
当院では重症/最重症のアレルギー性鼻炎が治療適応となります。

重症のアレルギー性鼻炎について具体的には、
①過去、重症もしくは最重症の季節性アレルギー性鼻炎の症状があった
②スギ花粉に関する血清特異的IgE抗体がClass 3以上である
③季節性アレルギー性鼻炎に対して、ステロイド点鼻薬及び内服薬で治療を1週間以上行われたが効果不十分であり、重症以上の症状であった
④血液中の総IgE濃度が30〜1,500IU/mLである
12歳以上である

を満たす必要があります。妊婦・12歳未満は治療対象外です。

*重症の目安

「くしゃみまたは鼻をかむ回数が11〜20回」、もしくは
「鼻づまりの程度が強く1日のうちかなりの時間を口呼吸で過ごしている」など
最重症になると、「回数が21回以上」かつ「殆どの時間が口呼吸」
詳しくは医師の診察時に診断いたします。


〇ゾレア注射の副作用

注射部位の疼痛、発赤、はれ、かゆみ、熱感などが報告されています。
過敏症状も報告されているため、過敏症反応が出やすい方は症状に注意が必要です。

  • 1
    初回診察

医師問診にて、アレルギー性鼻炎の症状について確認します。
あわせて、血液検査にて
①スギ特異的IgE抗体 ②血清総IgE量
を測定します。
必要に応じて、それ以外のアレルギー項目の検査も可能です。

  • 2
    採血結果の確認

結果が出るまで数日(約2日)かかります。
採血結果で、
スギ特異的IgE抗体がClass3以上総IgEが30〜1,500IU/mLであることを確認します。適応がある場合、この時点で注射に必要な用量と費用が決まりますので、およその費用をお伝えします。
連絡は電話もしくはLINEにて行います。

費用面等が問題なければ、注射を予定します。

  • 3
    初回注射

診察室で説明後、ゾレアの注射を行います。注射自体は数分で完了します。

  • 3
    継続投与

数日から2週間程度で効果が出ます。効果は約1か月程度持続しますので、花粉シーズンに合わせて、必要に応じて2~4週毎に注射を行います。
シーズンが短期間で終了した場合、1回だけの投与で十分な場合もあります。
※2週間毎の投与が必要な場合は、IgE量が非常に多い場合のみで、通常は4週間毎です。

〇ゾレア注射の費用
ゾレア注射の必要量は、体重と血清総IgE量で規定されるため、必要量に応じて注射の費用が変わります。具体例を2つお示しします。

例①
IgE 240 IU/L, 40kgの場合⇒300mgが必要
内訳:ゾレア300㎎ペン1本
費用:3割負担で約12,000円+再診料等

例②)
IgE 280 IU/L, 64kgの場合⇒450mgが必要
内訳:ゾレア300㎎ペン1本+150mgペン1本
費用:3割負担で約18,500円+再診料等

 

詳細な用量の一覧については、製品添付文書をご参照ください。

 

会計方法は何が使えますか?

現金、クレジットカード、交通系IC、PayPay、ハチペイがご利用頂けます。

薬で落ち着いているけれど、毎日飲みたくないので注射をしたい。保険適応になりますか?

薬で十分コントロールできている場合は保険の適応外となります。

ゾレアを自己注射することはできますか?

継続している場合においては可能ですが、
当院では基本的に来院での治療(注射)とさせて頂いております。

慢性じんましんや気管支喘息に対してゾレアを処方してもらえますか?

薬で十分コントロールできている場合は保険の適応外となります。

【記事監修】

副院長 塩崎 正嗣

東京慈恵会医科大学医学部卒・同医学科大学院博士課程修了
東京慈恵会医科大学附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科、感染制御部、総合内科、大手航空会社常勤産業医などを経て、現職。
同院で10年以上アレルギー領域、小児領域にも携わっている。
総合内科専門の見地から地域診療に幅広くかかわるほか、予防医学や感染症治療、漢方治療などにも意欲的に診療している。
2児の父で子育てにも積極的に参加中。

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