- 2026年は年初から感染者数が急増し、国内での集団感染(クラスター)も報告されています。
- 東京・渋谷区は人の流れが多く、国内感染例のうち東京都が約36%を占めています(2026年)。
- ご自身の抗体価・ワクチン接種歴が不明な方は、早めの抗体検査をお勧めします。
1麻疹ワクチン「空白世代」― 要注意の生まれ年
麻疹の重症化を防ぐには、2回のワクチン接種または自然感染による十分な抗体が必要です。日本では過去のワクチン政策の経緯から、免疫が不十分な可能性のある世代があります。
| 生まれ年 | 年齢目安 | 免疫状況の目安 |
|---|---|---|
| 1972年9月以前生まれ | 54歳以上 | ⚠️ ワクチンが普及していない時期。接種記録が不明なことが多く、未接種の可能性があります。 |
| 1972〜1990年生まれ | 35〜53歳 | ⚠️ 「空白世代」の中核。定期接種は1回のみ。2006〜2010年の追加接種プログラム対象外。免疫が不十分な方が多い世代です。 |
| 1990〜2000年生まれ | 25〜35歳 | △ 中学・高校時の追加接種プログラムを受けていれば2回接種済み。受け忘れた方は1回のみの可能性があります。 |
母子手帳に接種記録が残っています。紛失した場合は、市区町村の保健センターや接種を受けたクリニックに記録が残っている場合があります。接種歴が不明な場合は、抗体検査を受けることをお勧めします。
2抗体検査結果の読み方(EIA-IgG法)
当院の抗体検査はEIA法(IgG)を採用しています。単純な「陽性・陰性」だけでなく、数値の大きさが重要です。陽性でも数値が低い場合は「抗体が不十分」と判定され、追加接種が必要になります。
| 感染症 | 陰性(抗体なし) | 陽性・基準未満(抗体が不十分) | 十分な抗体あり |
|---|---|---|---|
| 麻疹(はしか) | < 2.0 | 2.0 〜 15.9 | ≧ 16.0 |
| 風疹 | < 2.0 | 2.0 〜 7.9 | ≧ 8.0 |
| 水痘(水ぼうそう) | < 2.0 | 2.0 〜 3.9 | ≧ 4.0 |
| おたふくかぜ(ムンプス) | < 2.0 | 2.0 〜 3.9 | ≧ 4.0 |
基準値は日本環境感染学会の標準に準じています。検査機関・測定法により若干異なる場合があります。
麻疹は感染力が極めて強く(感染者1人が未免疫者12〜18人に感染させる)、重症化・合併症のリスクも高い感染症です。そのため、十分な免疫と判定されるEIA値の基準が他の感染症より高く設定されています(≧16.0)。「陽性」であっても16.0未満であれば追加接種をお勧めします。
3検査結果に応じたワクチン接種の目安
| 検査結果 | 判定 | 対応 |
|---|---|---|
| 十分な抗体あり | ✅ 免疫あり | 追加接種は不要です |
| 陽性・基準未満 | ⚠️ 抗体が不十分 | ワクチン1回の追加接種をお勧めします |
| 陰性(抗体なし) | ❌ 免疫なし | ワクチン2回の接種が必要です(最低27日間隔) |
抗体検査の結果をもとに、そのまま当院でのワクチン接種をご案内することができます。麻疹・風疹(MRワクチン)、水痘ワクチン、おたふくかぜワクチンを取り扱っています。検査から接種まで一貫して対応できます。
麻疹・風疹・水痘・おたふくかぜのワクチンは生ワクチンです。以下の方は接種前に必ず医師にご相談ください。
- 妊娠中の方・妊娠の可能性がある方(接種不可。接種後2ヶ月は避妊が必要)
- 免疫が低下している方(免疫抑制剤使用中・HIV感染など)
- 過去にワクチンでアナフィラキシーを起こしたことがある方
44つの感染症について
麻疹(はしか)
麻疹ウイルスによる感染症で、感染力は空気感染を起こすほど極めて強い感染症です。高熱・発疹・カタル症状(咳・鼻水・目の充血)が特徴で、重症化すると肺炎・脳炎を合併することがあります。ワクチンによる予防が最も重要です。詳しくは麻疹(はしか)2026年流行・ワクチンのページ →もご覧ください。
風疹
妊娠初期の女性が感染すると、赤ちゃんに先天性心疾患・難聴・白内障などを引き起こす「先天性風疹症候群(CRS)」のリスクがあります。妊娠を考えている方・そのパートナーの方は特に抗体確認をお勧めします。
水痘(水ぼうそう)
子どもの頃に感染・ワクチンを受けた方の多くは免疫を持っていますが、医療・保育職の方は職場での感染リスクがあります。成人が感染すると重症化しやすいため、抗体価の確認をお勧めします。ウイルスが体内に潜伏し、後年に帯状疱疹として再活性化する場合もあります。
おたふくかぜ(ムンプス)
耳下腺の腫れ・発熱が主な症状です。成人が感染すると重症化しやすく、精巣炎・卵巣炎・難聴(回復しない場合も)を合併することがあります。ワクチン(任意接種)で予防できます。
5抗体検査証明書の発行
- 海外留学・海外渡航前の抗体証明書
- 就職・職場健診・実習前の提出書類として
- 医療・福祉・保育施設への入職時の提出書類として
- 大学・大学院の実習参加要件として
証明書の発行をご希望の方は、採血時に受付スタッフまたは医師にお申し出ください。必要書類のフォーマットがある場合はお持ちいただくとスムーズです。
結果のご連絡・再診について
- 結果判明まで:3〜7日
- 結果説明の再診:無料
- メール・LINEでの結果お知らせ:対応可(水曜日を除く)
6検査費用(自費)・ご予約
🔬抗体検査・腫瘍マーカー検査の料金一覧はこちら
麻疹・風疹・水痘・おたふくかぜ 各5,000円(税込)/梅毒・B型肝炎・C型肝炎なども対応
→一部の検査は、病態によって保険適用となる場合があります。詳しくは診察時に医師へご相談ください。
