フルミスト®は鼻にミスト状のワクチンを噴霧することで接種できる新しいワクチンです。
2003年にアメリカで発売され、欧米ではかなり認知されている他、本邦でも輸入を中心に接種が進んでおりましたが、ついに国内でも正式に認可・発売となりました。
注射を必要としない痛くないワクチンであり、当院でも導入しております。
注射が苦手で毎年大暴れする子に向いています。
ちなみに院長の孫たちも注射嫌いで大暴れなのですが、これで暴れずできました!
予約なしでも接種できますが、事前に予約の相談を頂けるとスムーズです。
接種費用は8,000円(税込)です。
*ワクチン接種にあたって診察料はかかりません
予約をご希望の方は電話もしくは公式LINEアカウントよりご相談ください。
なお、インフルエンザワクチンに関する各種補助は使えません。
*2024年時点
*通常の不活化インフルエンザワクチンも実施しております。
鼻腔内に専用シリンジを用いて1回ずつ噴霧することで、インフルエンザの免疫応答を介して予防効果を発揮するワクチンです。
日本でも2024年10月に発売となりました。
両鼻にシュッとするだけなので、痛みもなく、すぐ終わるのが特長です。
注射が嫌で暴れる子も、
「あれ、もう終わったの?」
という感じでおわります。
従来のワクチンとの違いは以下の通りです。
種類 | フルミスト® | 不活化ワクチン |
---|---|---|
対象年齢 | 2歳から 19歳未満* | 1歳以上 |
投与方法 | 鼻腔に 1回ずつ噴霧 | 皮下注射 |
投与回数 | 1回のみ | 12歳以下は2回 13歳以上は1回 |
成分 | 弱毒化生ワクチン 4価 | 不活化ワクチン 3価 |
*国内認可年齢の場合。19歳以上も接種はできますが、国内試験が行われていません。
海外では19歳以上も使用されているため、19歳以上の方でも接種は可能です。
ただし、厚労省の予防接種健康被害救済制度の対象外となります。
【長所と短所】
フルミスト®の長所としては、
①鼻腔粘膜での免疫を形成するため、
高い発症予防効果が期待できる
②注射ではないので、注射が苦手な子供でも
インフルエンザ予防ができる
③2~6歳は特に有効性が高い
④1回で接種が完了する**
⑤不活化ワクチンと併用できる
**国内添付文書に明確な記載はありませんが、今までインフルエンザワクチンを打ったことがない、もしくはインフルエンザにかかったことがない場合は4週あけて2回接種が推奨されます。
短所としては、
①半数程度にかぜのような症状を呈することがある。
*国内治験でも、51%に鼻づまり症状、34%にせき症状が認められています。
②弱毒化生ワクチンなので、わずかながら
インフルエンザを発症する可能性がある。
③2歳から19歳未満までしか国内認可されていない
➡19歳以上は予防接種健康被害救済制度の対象外
④2歳未満の接種は認可されていない
*入院及び喘鳴のリスク増大が海外で報告されています
⑤自治体のインフルエンザ接種事業の対象外となる(見込み)
などがあげられます。
なお、不活化ワクチンとの併用接種も可能です。
【接種にあたって注意が必要な場合】
・心臓血管系、腎臓、肝臓、血液などの基礎疾患がある場合
・けいれんの既往がある場合
・免疫不全の診断がされている場合、近親者が免疫不全で接触が頻回にある場合
・重度の喘息がある、もしくは喘鳴症状がある場合
・ゼラチン含有製剤、鶏卵、鶏肉等にアレルギーがある場合
・妊婦、妊娠予定がある場合(接種前1か月・接種後2か月の避妊が必要)
・授乳婦(接種後1-2週間は授乳を避ける)
については接種に際して注意が必要です。あらかじめご相談ください。